顎関節症治療・
咬合療法
顎関節症とは?
顎の関節に異常が生じている状態を総じて顎関節症といいます。
「顎が開きにくい」「顎を動かすと関節から音がする」「顎が痛くて口が開かない」などの症状がある場合は顎関節症かもしれません。こうした症状は、さまざまな原因が考えられますが、歯科的なアプローチによる治療を行うことも重要です。
なぜ顎がズレるのか?
顎がズレる原因には、遺伝的な要素だけでなく、「態癖」という日常生活の癖も大きく関係しています。
たとえば双子であっても、成長してまったく違うかみ合わせになることは少なくありません。この違いは、指しゃぶりや頬杖、うつ伏せ寝といった無意識の癖が影響していると考えられています。
これらの態癖が顎に継続的に力を加え、歯並びやかみ合わせのバランスに歪みを生じさせることで、顎がズレたり、特定の歯に負担をかけたりするのです。
顎関節症の治療法
態癖改善指導
頬杖をついたり、枕に顔を埋めて眠ったりする「態癖」により、顎に継続的な力が加わり、下顎の位置がズレてしまうと、軟骨がクッションの役割を果たすことができず、顎関節の痛みを誘発する場合があります。
そこで悪影響を及ぼす態癖を突き止め、改善していくための指導を行います。マウスピースが対症療法的な治療であるのに対して、態癖改善指導はその原因にアプローチする治療です。
マウスピース
睡眠時の食いしばりや歯ぎしりにより、かみ合わせに異常が生じて、可動部である顎関節に負担がかかり、顎関節症を発症することがあります。
これを改善するために、スプリントと呼ばれる薄いマウスピースを製作して、就寝時に使用します。これにより顎関節への負担を和らげ、症状を緩和させます。
咬合療法とは?
歯の治療は、大きく二つに分けられます。一つ目は、むし歯や歯周病の治療や予防歯科など、細菌による炎症を抑える治療です。そして二つ目が、かみ合わせによる歯への力の伝わり方をコントロールする治療です。
咬合療法は「力」をコントロールする治療にあたります。具体的には、歯の並び方(アーチの形状)や顎の位置、歯と歯が接触する部分(咬合面)など複合的な要素のバランスを整えて、お口や歯にかかる力を適切な状態に導きます。
また咬合療法は、たんに歯並びをキレイにするだけでなく、将来起こり得るむし歯や歯周病・歯の破損などを予防する側面も持ちます。ご自身の歯だけでなく、インプラントや被せ物を長持ちさせることにもつながる、包括的な治療でもあるのです。
なぜ咬合療法が必要なのか?
食べ物を噛むとき、顎はわずかに円を描くような動きをしています。このとき、歯と歯が接する咬合面の凹凸がかみ合っていないと、食べ物を効率的に噛むことができません。また、顎に無理な力がかかることは、顎の位置がズレる原因になります。
さらに、かみ合わせの不調和は、「出っ歯」や「受け口」といった見た目の問題だけでなく、特定の歯に過度な負担をかけたり、磨き残しが増えたりして、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。そのため、咬合療法で適切な力のコントロールを行い、これらのトラブルを防ぐことが大切です。