むし歯は初期のうちはエナメル質の表面に穴が開きます。この頃は痛みを感じないため、気付かずにいるとエナメル質の下の象牙質にまでむし歯が到達します。そうなると冷たいものがしみるなどといった症状が現れますが、これを我慢して放置してしまうと、むし歯は神経や血管のある歯髄にも広がっていきます。こうしてむし歯が神経に到達すると、激痛を感じるようになります(この痛みは我慢できるようなものではありませんが、さらに進行して神経が死んでしまうと、痛みを感じなくなることがあります)。
ここまで進行してしまった場合には、むし歯に感染した神経を取り除き、この神経や血管が通っている管の中を洗浄して薬を詰めて治療します。
歯髄にまでむし歯が到達してしまった場合には、麻酔をして神経を除去します。神経は歯の中に細かく拡がっていますので、丁寧に取り除く必要があります。この時に取り残しがあると痛みが再発してしまいます。そして管の仲の掃除が終わったら、薬を詰めて消毒します。この治療を何回か繰り返し、管の中がきれいになればそこに充填剤を詰めて密封します。そこに土台をつくり、最後に被せ物をして治療が完了です。